オフィスに欠かせない複合機ですが、いざ導入するとなると「リースと購入のどちらがお得なのか」と頭を悩ませる方は多いでしょう。本体の価格以外にも、月々の維持費や事務手続きの手間など、考えるべきポイントは多岐にわたります。そこで本記事では、それぞれの導入方法が持つメリットや注意点を丁寧に解説します。
複合機の導入時に発生するトータル費用の正体
複合機を新しく使い始めるためには、単に機械を買い取る代金だけを考えれば良いというわけではありません。まずは、実際にどのような項目に費用が発生するのか、その内訳を詳しく見ていきましょう。導入時にかかる初期費用と本体代金の相場
複合機を導入する際にまず大きな割合を占めるのが、本体そのものの代金です。最新の多機能な新品モデルを選ぶと、その価格は100万円から400万円ほどに達することもあり、自動車を一台購入するのと変わらないような高額な買い物になります。一方、リース契約を選んだ場合は、この高額な本体代金を月々に分割して支払う形になりますが、その中には金利や手数料も含まれていることを忘れてはいけません。
さらに、古い機械を処分してもらう場合には、廃棄費用が別途必要になることもあるため、見積もりを取る際は本体以外の項目もしっかり確認しておくのが賢明です。
運用を続けていくためのランニングコスト
無事に設置が完了した後も、印刷を続ける限りお金はかかり続けます。その代表的なものが「カウンター料金」と呼ばれる保守費用です。これは、モノクロで1枚、カラーで1枚といった具合に、印刷した枚数に応じて料金を支払う仕組みになっています。なお、カウンター料金の中には、トナー代や故障時の修理代、定期点検の費用が含まれていることが多いため、基本的には「紙代と電気代以外はこの料金で賄える」と考えればわかりやすいでしょう。
しかし、導入する会社や契約プランによってこの単価は大きく変動します。このランニングコストが高いと最終的な総額で損をしてしまう可能性もあるため、長期的な視点でシミュレーションすることが非常に重要です。
リース導入を選ぶメリットと知っておくべきデメリット
多くの企業が選んでいる「リース」という方法は、毎月決まった金額を支払って、リース会社から機械を借りる仕組みです。ここでは、リースという仕組みがどのようなビジネススタイルに向いているのかを探っていきます。初期投資を抑えて最新設備を使えるメリット
リースで複合機を導入する最大の魅力は、手元にまとまった現金がなくても最新の高性能モデルを使い始められる点にあります。高額な本体代金を5年から7年といった長い期間で分割払いにするため、月々の負担を平準化することが可能です。また、事務手続きが非常にシンプルになるという点も、忙しい経営者や担当者にとっては嬉しいポイントといえるでしょう。リース料は全額を経費として処理できるため、税務上の計算が楽になります。
さらに、機械を所有しているのはあくまでリース会社であるため、固定資産税の支払いや減価償却の計算といった複雑な管理を自社で行う必要がありません。面倒な事務作業を減らしつつ、常に最新の機能を使える環境を整えられるのは大きな利点です。
途中でやめられない契約の制約と審査の壁
非常に便利なリース契約ですが、いくつか注意が必要な制約もあります。まず、リース契約は一度結んでしまうと、原則として途中で解約することができません。また、リース契約を結ぶためには「与信審査」を通過する必要があります。これは、その企業に最後まで支払い能力があるかどうかをリース会社が判断するものです。そのため、創業したばかりの会社や、実績がまだ少ない個人事業主の方は、審査に通るのが難しい場合もあります。
購入での導入と中古品の上手な活用方法
リースではなく、一括払いで中古品を「購入」するという選択肢も根強い人気があります。ここでは、中古品購入という選択肢のメリットと、中古品を選ぶ際のコツについて詳しく解説します。中古品を選ぶ際の注意点と保証の重要性
安さが魅力の中古品ですが、最大の懸念点は故障のリスクと保証の短さです。メーカーの公式サポートが終了している古いモデルを選んでしまうと、いざという時に修理用の部品が手に入らず、修理不能になってしまうケースも考えられます。そのため、中古で購入する際は「保守契約」が結べるかどうかが極めて重要になります。購入後のアフターフォローが充実している販売店を選び、どの程度の期間、どのようなトラブルまで対応してもらえるのかを、購入前にしっかり確認しておくことが失敗しないコツです。
購入に向いているケースと管理の手間
購入という選択肢が特に向いているのは、毎月の印刷枚数が極端に少ない場合や、逆に手元に十分な資金があって余計な金利を支払いたくない場合です。特に印刷枚数が少ないオフィスでは、高額なリース料を払い続けるよりも、安い中古機を買って必要な時だけ使う方が、トータルでの支出を圧倒的に抑えることができます。ただし、自社で購入した場合は「資産」としての管理が必要です。経理上、減価償却の手続きが必要になったり、古くなった際の廃棄手続きを自分たちで手配しなければならなかったりと、リースに比べると事務的な負担は増える傾向にあります。
コストの安さと、こうした管理の手間のバランスをどう考えるかが、購入を決める際の分かれ目となるでしょう。
