オフィスに欠かせない「複合機」は、選び方ひとつで月々のコストや日々の業務効率が大きく変わってしまいます。初期費用を抑えたい一心で選んでしまい、後から「こんなはずじゃなかった」と後悔する経営者も少なくありません。そこで本記事では、失敗を防いで賢く選ぶための具体的な秘訣を解説します。
業務の足を引っ張らない!印刷速度の適正な見極め方
複合機選びでよくある失敗が、本体の安さだけに注目して「印刷速度」を軽視してしまうことです。ここでは、快適なオフィス環境を作るための速度選びについて考えていきましょう。印刷待ちの行列がもたらす隠れたロス
とにかく安く導入したいと考え、印刷速度が遅いエントリーモデルを選んでしまうケースは珍しくありません。しかし、いざ業務が始まると、数枚の資料を出すのにも時間がかかり、機械の前にスタッフが並んでしまう光景を目にすることになります。この「印刷待ちの時間」は、積もり積もれば大きな人件費のロスになりますし、急ぎの書類がなかなか出てこないストレスは、職場の雰囲気まで悪くしかねません。
従業員数と稼働日から算出する理想のスペック
スムーズに仕事を進めるためには、自社の「印刷枚数」を予測することが必要です。具体的には、スタッフの人数に、1人が1日に印刷する平均枚数を掛け合わせ、さらに1ヶ月の営業日数を掛けて算出しましょう。この数字が月間3,000枚以下であれば毎分20枚から25枚程度のモデルで十分ですが、5,000枚を超えるようなら毎分35枚以上の高速機を選ばないと、業務に支障が出る可能性が高まります。
繁忙期を想定した余裕のある機種選定
平均的な枚数だけで判断するのではなく、請求書の発行時期や大きな会議があるときなど、一時的に印刷が集中する場面を想定することも大切です。少し上のスペックを選んでおくことで、機械への負担が減り、故障のリスクを抑えながら長く安定して使い続けることができます。
目先の安さに騙されない!中古機と新品の賢い比較
開業時は何かとお金が必要なため、中古の複合機を検討する方も多いでしょう。中古機を選んだことが、結果として数年後の大きな赤字につながることもあるため、維持費の仕組みをしっかり理解しておく必要があります。保守費用が跳ね上がる中古特有の仕組み
中古の複合機は、本体を数万円で購入できることもありますが、その分「1枚印刷するたびにかかる保守費用」が非常に高く設定されていることが一般的です。これは、古い機械ほど故障しやすく、メンテナンスに手間がかかるためです。新品に比べて2倍から4倍もの単価を支払うこともあり、毎月大量に印刷するオフィスでは、わずか1年ほどで新品を買えるほどの差額が出てしまうこともあります。
修理不能のリスクとメーカーサポートの重要性
どんなに安く手に入れた中古機でも、故障したときに部品がなければただの置物になってしまいます。複合機の部品には供給期限があり、製造終了から一定期間が過ぎるとメーカーでも修理ができなくなるのです。せっかく安く買ったのに、数ヶ月で直せなくなって買い直すことになれば、それこそ無駄な出費となってしまいます。新品であれば最新の部品が揃っており、迅速なサポートを受けられる安心感があります。
3年以上の長期利用なら新品リースが有利な理由
事業を長く続けていく予定であれば、トータルコストで考えて新品のリース契約を選ぶのが最も賢い選択です。なお、リースなら高額な本体代金を分割払いにできるため、初期費用をゼロに抑えつつ、最新の省エネモデルを導入できます。さらに、新品は月々のカウンター料金が安く設定されているため、長く使えば使うほど中古機とのコスト差は広がり、最終的な支出を抑えることができるのです。
自社のスタイルにフィットさせる機能と契約の最適化
高機能であれば良いというわけではなく、必要な機能が欠けていたり、逆に使わない機能に高いお金を払ったりするのは避けたいものです。また、オフィスのレイアウトやパソコンとの相性も、使い勝手を左右する重要なポイントになります。パソコン環境や業務内容に必要な機能を絞り込む
複合機にはスキャンやFAX、製本機能など多彩なオプションがありますが、自社の業務に何が必要かを整理しましょう。例えば、紙の書類をどんどんデータ化して保存したいなら「自動原稿送り装置」は必須ですし、デザイナーのようにMacをメインで使っているなら「PostScript」に対応した機種でないと文字化けやレイアウト崩れが起きてしまいます。
自分の仕事道具との相性を確認することが、失敗しないコツです。
設置スペースと搬入経路の意外な落とし穴
意外と見落としがちなのが、本体のサイズと「扉の幅」の関係です。オフィス内に置くスペースを確保していても、エレベーターに入らなかったり、事務所の入り口が狭くて搬入できなかったりするトラブルは少なくありません。また、排熱のために壁から少し離す必要があったり、トナー交換の際に前面や横を開けるスペースが必要だったりするため、余裕を持った採寸が欠かせません。
事業の成長速度に合わせた最適な契約プラン
契約方法は、会社の成長ステージに合わせて選ぶのが理想的です。長期的な安定を求めるならリースが一番ですが、もし数ヶ月限定のプロジェクトであれば割高でもレンタルの方が柔軟に対応できます。プロの業者に相談する際は、今の状況だけでなく「1年後、3年後にどうなっていたいか」というビジョンを伝えることで、将来的に無駄が出ない最適なプランを提案してもらえるようになります。
